『Nabeちゃんの学び』の足跡

自分の中の当たり前や思い込みを見つめ直していきたいと思います。

子どもたちに民主主義を教えよう(その1)

この本に書かれている「対立から合意を導く」ことと、カタールワールドカップサッカー日本代表のストーリーが重なりました。

 

ベスト16で終わり、帰国してすぐ生放送のニュース番組に森保監督が出演していました。そこで話していた言葉が私の中でずっと気になっていて、受け入れることができませんでした。

 

『個性の強い集団ですけど、日本の良さである団結力や一体感をもって何かに向かっていくという「和」の力を皆が分かっていて、実践してくれようとしていたと思います。』

 

私の中で気になるのは、「団結力や一体感」という言葉です。

 

「団結力や一体感」を日本の良さとし、それを「和」と表現することによって、逆に「個性」が失われていくのではないか。

それは、この本で触れられている「従順で同質な人材を量産しようとする日本型教育」からきているのではないか。

私はそう考えてしまいます。だから気になってモヤモヤしていたのだと、この本を読んで整理できました。

 

だけど、今回の日本代表はとにかく対話を繰り返していました。森保監督は合意形成をしながらチーム運営をしていることが報道されていました。

 

そのことを思い返し、この本を読み進めていると、森保監督のこの言葉を受け入れることができてきました。

それと同時に、今の子どもたちが「団結力や一体感」を自分たちの良さとしていけるかどうかは、どんな環境で育ったかによると思いました。

その環境をつくるのが私たちの重要な役割だと思います。

 

分かりやすい例では、この本に書かれている多数決だと思います。

多数決を、「対立が起きたら相手を打ち負かせばいい。負けたら従うしかない」というような手段として用いていることに、子どもたちが違和感を覚えないような環境ができているのであれば、「団結力や一体感」が心理的な負担になるのではないでしょうか。

 

まず私自身が、対話できる環境に飛び込んでいくことを、これからも続けることだと思います。