『Nabeちゃんの学び』の足跡

自分の中の当たり前や思い込みを見つめ直していきたいと思います。

ICT教育について①

7月に出版されたGIGAスクールに関する本(https://amzn.to/3bdwYeA)では、執筆に携わることができました。

しかし、私自身はGIGAスクールやICT教育に関して、考えが浅いことを痛感しており、8月はそれらに関するオンラインセミナーにいくつか参加しました。

 

〇「世界トップティーチャーが教える 子どもの未来が変わるICTの教科書」に参加して

 

・個人の知識の差はICTで埋めることができる時代になった。もちろん知識は大事だが、それらは時間をかけて覚える必要はあるのか。ICTを活用することで浮いた時間を、体験にあてることができる。体験をすると問題を発見しやすくなる。これまでは、与えられた問いに対して正確な答えを導き出すことが求められたが、それはAIが一瞬でやってくれる。これからは、自ら問いをもち、自分なりの答えを導き出す問題発見力がこれからは大事になる。

 

・令和の子どもは、モチベーションの足がはやい、という特徴がある。なぜなら、自分の感情をネットで満たすことがすぐにできるからである。だから、少し時間がたてば、「もういい」となる。子どものモチベーションの根源は、調べてみたい、つくってみたい、試してみたい、の3つである。これらは過去の体験に紐づく。たくさんの体験を通して、それぞれが「ビビっと」くる経験に出会えることが大切となる。

 

・ICTによって、これまでできなかった体験が可能となる。時間と距離の制約がなくなるから。私たちは制約の中で授業をつくることに慣れすぎており、自由に発想することが苦手になっている。時間と距離の壁がなくなったときにできる体験ってどういうものがあるのか。だから、ICT教育を加速させていくためには、私たち教師の想像力を取り戻すことが重要。私たちが「あれしたい、これしたい」といったことが出てこないと、ICT教育の本当の価値を引き出すことができない。

 

・ICTを進めていく中で議論すべきことは、目的地の再設定。目の前にあるコンビニまで行くのに車を使うことはない。「目の前にあるコンビニ」という目的地を変えずに、車を使うかどうかの議論をしても仕方がない。車があるのに、新潟から東京まで歩いていくか。

 

・体験の幅を広げるのがICT。これまででは不可能だった体験を、ICTがクリアしてくれる。体験が土台となり、感じる力、考える力、表現する力の順でそれぞれの土台が広がっていく。知識の量ではなく、これらを学力と考えるのであれば、ICTは必須のツールなのではないか。

 

・「授業でのICTの活用」の前に、子どもたちに休み時間に勝手に使わせることから始める。休み時間の中で、子どもたちが自然と関わり、勝手にスキルを学んでいく。次に、クラスの係活動や委員会活動、部活動、そして授業というステップを踏んでいく。授業での活用は一番ハードルが高い。