生徒の思いや質問からの私の語り
「先生はどうしてプリントの力に頼って授業をするんですか。普通に授業してくださいよ。」と思ったことを口に出してくれる生徒がいます。
「授業してほしいなら、喜んでしますよ。授業してほしい人はきてください」と話して、授業を始めました。
誰もきませんでした。
実は今日から1年生は、2章の文字式に入りました。
中学校の数学は文字が出てきてからまったく分からなくなった、という大人の声をこれまでたくさん聞いてきました。
今日から新しい章に入るから、という理由でこの生徒が口にしたわけではないと思います。
でも、久しぶりに全員達成しました。
授業の最後に、
「私はプリントの力に頼っているのではなく、みんなの力を信じてこのような授業をしています。私が黒板を使って説明し、その通りに練習問題をやってみる授業もできるけど、それよりも今日のみんなのように『ああでもない、こうでもない』と悩みながらそれぞれの課題を解決していったほうが力がつくし、価値があると思うんだよね」
と話し、授業の最初に思いを話してくれた生徒に感謝しました。
一方的に私が語るより、生徒の思いや質問から私の語りがつくられていくと、私の思いが届くような気がしました。