学校の「当たり前」をやめた。(その3)
この本の宿題のところで、次のように書かれています。
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「すでに分かっている生徒にとっては、宿題は無駄な作業で、分からない生徒にとっては重荷になっている」
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宿題ではありませんが、中学校では定期テスト後にワークを提出させます。テスト範囲のところをどう取り組んでいるかを評価します。
数学のワークは、見開き1ページの中にA問題(基本)、B問題(基本+応用)、C問題(発展)があるパターンが多いです。多くの生徒は、A問題はきちんとやり、B問題はそこそこ、C問題は答えを写すか取り組まない。
しかし今年度、授業で担当した生徒の中で、A問題やB問題はぜず、C問題ばかりやる生徒がいました。
教師の多くは中学生の頃、ワークを最初から最後まできっちりやる人だったのではないでしょうか。なんなら、1回ではなく、2回、3回と繰り返し行う努力タイプが多いような気がします。自分がそうだったから、その姿を生徒全員に求めてしまう。そうなると、C問題ばかりやる生徒は認められない、となってしまいます。
私はワークを返却する際、C問題ばかりやった生徒に、「自分のことをよく分かっているね。C問題は楽しいかい?」と話しました。とびっきりの笑顔を返してくれたことは忘れられません。