『Nabeちゃんの学び』の足跡

自分の中の当たり前や思い込みを見つめ直していきたいと思います。

解決策を考えない

今週は、「生徒に一生涯の幸せを与える学級経営(東洋館出版社)」の読書会にオンラインで参加させてもらいました。

「本を読み、自分で考え、人と話す」ことで、自分の考えが整理され、新たな気づきがあり、自分の成長につながることが実感できました。

 

私が過去に勤務した学校では、4月から5月にかけて学級経営案を作成していた学校が多かったように感じます。私が書いていたのは、「気になるあの子」を中心に、どのような手立てを教師が打っていくのか、という内容でした。

 

この本を読んで、私がもっていた「思い込み」にたくさん気づかされました。その中の1つが、「自分で解決しようとする」ことについてです。「自分」というのは、「教師自身」のことです。

 

ある問題に対し、教師自身で解決策を考えると、どんなことが起こるのか。それは、その解決策を子どもたちに強いてしまうということです。その結果、表面上うまくいったとしても、本当の意味で解決はされていませんでした。また、うまくいかなかったときはイライラし、疲れ果て、そしてまた次の解決策を考え強いることを繰り返していたと思います。

 

結局、うまくいっていませんでした。なぜなら、その解決策は私がよいと思った解決策だったからです。子どもたちのことを自分が一番理解していると思い込み、解決策を考えるのが私の仕事だと考えていました。

 

この本には、「人が関わる問題に関して一律の解決方法はなく、多様な方法を柔軟にやり続けるしかない。」ということが書いてありました。

一人の教師ができるわけがありません。子どもたちのことは子どもたちが一番分かっています。子どもたちに任せ、子どもたちで解決できる集団をつくっていくことこそ、私のやるべきことでした。

 

「学級」経営なのに、「木を見て森を見ず」になってしまっていないか、ということを、この本を読み返すことで今後も確認していきたいと思いました。一人ひとりを大切にするのは子どもたち同士。解決策を考えるのは子どもたち。私はその意義を、確信をもって語れるようにしたいと思いました。

 

また、学級「経営」です。経営学の知識や考え方はとても参考になると感じました。この本では、トランザクティブメモリーや、ロジャーズの普及化理論、ムーアのキャズム理論などがでてきます。普通の一般企業よりも、非営利組織である学校やNPO法人のほうが、経営は難しいということを聞いたことがあります。だから、まずは企業の経営にも興味をもち、自分の視野を広げていきたいと思います。そのために、多様な人との関わりをつくっていきたいと思いました。

 

 

この集団が好きで、所属し続けたいと思える集団に向かって。