『Nabeちゃんの学び』の足跡

自分の中の当たり前や思い込みを見つめ直していきたいと思います。

金融教育に関しての「へー」「なんで」

10月に金融教育の実践を行います。

 

「実証的教育研究の技法」の最初の方に

 

 

 

「へー面白いな」「なんでこれが分からない(分かる)んだろう」「なんでこんなことをやる(言う)んだろう」ということを感じる場面がある。この「へー」「なんで」という疑問こそが良いテーマとなる。

 

と書かれています。

 

金融教育に関しての私の「へー」「何で」は次の通りです。

 

・「へー」

昨年、あるクラスの小学生と休み時間に話していたところ、「お金は貯めるもの」と多くの人が考えていることが分かりました。「貯めてどうするの?」と聞くと、「好きなときに使う」と答えます。ただ、それ以上の考えは明確ではなく、これは中学生や高校生にも当てはまるのかもしれません。

また、「先生、学校でお金の話は(いろんな家庭があるから)してはいけないよ」と言ってくる子もいました。

 

・「なんで」

昨年、小学校で金融教育を実践した際、「あなたはお金が大切だと思いますか」というアンケート項目の肯定的な数値が、実践前より実践後が下がっていました。金融教育を行ったのにも関わらず、なぜお金が大切だと思わなくなったのか。インタビューを行った結果、お金が大切だと思わなくなったのではなく、「お金より大切なことがある」ということに気づいたからだと答える子どもが何人かいました。

 

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人の人生はお金がすべてではありませんが、目の前の子どもたちには、お金によって制約を受ける人生よりは、チャレンジしたいことに向かっていける人生を歩んでほしいというのが私の願いです。

 

だから、お金を「貯める」「使う」だけでなく、最終的には「増やす」という視点を学生のときから、できるだけ若いときから考えていく必要があると思います。岸田総理が掲げる「新しい資本主義」の実行計画の中で「貯蓄から投資へ」が示されましたが、「投資は危険」というイメージを多くの人がもっています。しかし、これからの日本を考えると「投資をしない方が危険」なのです。そこに私たちなりの金融教育で切り込んでいくことに価値があると考えています。

 

また、私たちなりの金融教育とは、主に社会科や家庭科の中で行う知識理解を中心とした学習ではありません。目指す方向は、「自分自身の幸せの創造」です。昨年度の実践から金融教育にはその大きな可能性があると実感しました。金融教育を切り口として、自分の生き方や価値観と向き合い、他者と語り合うことで、「自分自身の幸せの創造」に向かっていく実践を行っていきたいと思います。

 

幸せの捉え方はいろいろあると思いますが、「日本の世界幸福度ランキングの順位は、先進諸国の中では最低順位」というデータを見たときは、悲しい気持ちになりました。ランキングが上位で安定している国の特徴は、「ウェルビーイングを重視した働き方や暮らし方」と書いてありました。

 

「自分自身の幸せ」の価値観を、多様な人との対話を通して広げていき、幸せな生き方って何なのかを考えていってほしい。もしかしたら、「本当の夢」を見つけるきっかけをつかむ子どもがいるかもしれない。10月の実践、そんなことをイメージしています。

 

で、チャーミングな研究のテーマは?